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40歳でも20代に見えた!?ナポレオン妻の若見え法|美容史#11

教科書には載っていない、知られざる美容の歴史を紹介します。

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40歳でも20代に見えた!?ナポレオン妻の若見え法

コルシカ島の貧乏貴族の出身でありながら、フランス皇帝にまで成り上がったナポレオンと、その妻・ジョゼフィーヌの関係は微妙なものでした。ナポレオンの出世で2人のパワーバランスは変化しました。6歳年下の夫の好みを満たすことが、ジョゼフィーヌの義務となっていくのです。夫に自分の生活を合わせ、遅く寝た日も朝は9時過ぎに起き、化粧を始めるのがジョゼフィーヌの日課でした。化粧師は置かず、自ら考案した若く見える化粧法を、3時間かけて顔や首筋に施していくのです。40歳を越えてもなお、ジョゼフィーヌは20代に見えたといいます。

頬紅はいつでも濃いめに塗りました。あるとき、ジョゼフィーヌが頬紅を濃くしてみたところ、ナポレオンが大いに喜び、宮廷中の女性に頬紅の使用を勧めてまわったことさえあったからです。

 

一方、「英雄色を好む」というような話が、ナポレオンには多くありました。普段は鷹揚に構えているジョゼフィーヌも、自分の侍女とナポレオンが妙に仲よくなるのには苛立ちを隠せません。ナポレオンとの関係の深さは、その女性の頬紅の濃さでまるわかりだったといいますからね。するとジョゼフィーヌは彼女に対抗するべく、自分の頬紅を一層濃く塗りたくったとか。

莫大な資産と権力をもつ夫から望まれるのは、「常に美しくあること」のみ。せっせと肌を磨き、化粧をするだけの日々は傍目には豪華で贅沢でも、息苦しいものだったでしょう。

 

 

Profile
堀江宏樹
作家、歴史エッセイスト。古今東西の恋愛・生活文化に造詣が深く、多数のメディアで執筆。著書に『愛と欲望の世界史』『ときめく源氏物語』(共に王様文庫・三笠書房)など。原案監修をつとめる「La maquilleuse(ラ・マキユーズ)~ヴェルサイユの化粧師~」が無料公開中。

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