ワンテーマで簡単&おいしい食卓に。1週間お助け夕飯献立#7
忙しい平日のお手軽夕飯や休日にのんびり作りたい夕飯を、テーマ別にご紹介する連載。今回は、お疲れ気味のときでも気持ちをアップさせる食材を使った献立をご紹介します。
今月のテーマ:気分を上げる食材を取り入れる
1. やる気や幸福感をもたらす脳内の神経伝達物質は、タンパク質が材料。魚や肉などでタンパク質を補給。
2. タンパク質の代謝を促すビタミンB6や、神経伝達物質を合成する際に必要な鉄分を一緒に摂ると効果的。
3. 香りでストレス解消やリラックス効果が期待されるハーブやスパイスも活用。味のポイントにも。
マーカーは、気分を上げるために意識して摂りたい食材です。
月
スパイスの風味が広がる栄養豊富なイワシの煮物
ビタミンB6も豊富なイワシ。八角の風味を効かせた煮汁で約20分火を通すだけで、柔らかい仕上がりに。酢が入っているので、さっぱりと食べられます。
イワシの八角煮
[材料](2人分)
イワシ(頭と内臓を除いたもの)…4尾
A
酒…大さじ3
しょう油…大さじ1と1/2
みりん…大さじ1
酢…大さじ1
砂糖…大さじ1/2
ショウガ薄切り…1/2片分
八角…1個
水…200mL
小松菜…100g
ミョウガ…2個
[作り方]
1 イワシは血合いを洗い、水気をキッチンペーパーでふく。鍋にAを入れ、イワシを並べて落し蓋をし、火にかける。沸騰してきたら弱めの中火にし、ときどき煮汁をかけながら約20分煮る。
2 小松菜を4cm長さに切り、1に加えてさらに5分煮る。
3 器に盛りつけ、小口切りにしたミョウガをのせる。
枝豆とニンジンの白和え
豆腐100g、白練りゴマ大さじ1、砂糖・薄口しょう油各小さじ1/2をボウルで混ぜ、細切りにして白だしでさっと煮たニンジンと冷凍枝豆を和える。
火
サンマとの相性抜群!パセリの香り豊かなパスタ
鉄分やビタミンが多く含まれるパセリ。パスタに絡ませると、苦みが抑えられてたっぷり食べられます。栄養豊富な旬のサンマは、香ばしくソテーして。
サンマのパセリパスタ
[材料](2人分)
サンマ(3枚におろしたもの)…2尾
ニンニク…1片
パセリ…50g
パスタ(リングイーネ)…200g
オリーブ油…大さじ4
唐辛子…1本
塩・こしょう…各適量
レモン…1/2個
[作り方]
1 サンマはひと口大に切り、塩・こしょう(材料外)で下味をつける。ニンニクはつぶす。パセリは粗みじん切りにする。
2 鍋に湯を沸かし、湯の量に対して1%の塩 (材料外)を加え、パスタを表示より2分短くゆでる。
3 フライパンにオリーブ油と1のニンニクを入れて火にかけ、香りが立ってきたら唐辛子と1のサンマを皮目を下にして入れ、両面焼き色がつくまで焼く。
4 2のゆで汁を100mL加えて乳化させる。2のゆでたパスタと1のパセリを加えて手早く混ぜ、塩・こしょうで味を調えて器に盛る。カットしたレモンを絞っていただく。
ニンジンのスパイススープ
ニンジン80gを薄切りにし、薄切りショウガ1枚、クミン小さじ1/8と一緒にオリーブ油で炒め、水400mLとチキンブイヨンを加えて煮る。
水
オレンジが爽やかなやさしい味わいの酢鶏
良質なタンパク質を含む鶏ささみ肉は、ほんのひと手間で柔らかジューシーに。酢の代わりにオレンジジュースを使うと、まろやかな酸みになります。
オレンジ酢鶏
[材料](2人分)
鶏ささみ肉…3本(180g)
A
酒…大さじ1
しょう油…小さじ1/2
塩・こしょう…各少々
片栗粉…大さじ1/2
サツマイモ…100g
玉ネギ…1/4個(50g)
ピーマン…2個
サラダ油…大さじ1/2
B
オレンジジュース…大さじ5
しょう油…小さじ1
砂糖…小さじ1
鶏ガラスープの素…小さじ1/2
片栗粉…小さじ1/3
[作り方]
1 鶏ささみ肉は筋を除き、ひと口大のそぎ切りにし、Aをもみ込む。汁気がなくなったら片栗粉を加え、さらにもみ込む。
2 サツマイモは皮つきのまま5mm厚さの輪切り(大きいものは半月)に切り、水にくぐらせ、キッチンペーパーで水気をふく。玉ネギはくし切りにし、ピーマンは種を除いて乱切りにする。
3 フライパンにサラダ油を熱し、2のサツマイモを並べて中火で3分焼く。サツマイモを裏返し、あいたところに1の鶏ささみ肉を並べて焼く。
4 鶏ささみ肉に焼き色がついたら裏返し、2の玉ネギとピーマンを加える。
5 1分くらい焼いたら全体を炒め合わせ、混ぜ合わせたBを加える。とろみがつくまで煮つめて器に盛る。
大豆と桜えびのナムル
乾物を使ったお手軽副菜。ゆで大豆と乾燥桜えびをおろしニンニクとゴマ油でさっと炒め、塩で味を調える。炒めることで香ばしさアップ。
木
トマトの酸みとバジルがアクセントの炒め物
気持ちをリラックスさせるバジルをたっぷり入れた炒め物。鉄分の多い牛赤身肉は、薄力粉をふってから焼くとかたくならず、おいしく仕上がります。
牛肉とトマトのバジル炒め
[材料](2人分)
牛赤身薄切り肉(もも肉)…180g
塩・黒こしょう…各少々
薄力粉…大さじ1/2
ミニトマト…200g(約20個)
バジル…20g
ニンニク…1片
サラダ油…大さじ1
唐辛子…1本
A
酒…大さじ1
オイスターソース…大さじ1/2
しょう油…小さじ1/2
砂糖…2つまみ
[作り方]
1 牛肉はひと口大に切り、塩・黒こしょうで下味をつけて薄力粉を薄くまぶしつける。
2 ミニトマトはヘタを除き、バジルは食べやすい大きさにちぎり、ニンニクは薄切りにする。
3 フライパンにサラダ油を熱し、2のミニトマトとニンニクを入れて蓋をして2分ほど中火で焼く。
4 ミニトマトがはじけてきたら蓋を取り、ミニトマトを端によせて、1の牛肉と唐辛子を入れて両面焼く。
牛肉に火が通ってきたらAと2のバジルを加えて炒め合わせる。
ワカメサラダ
鉄分が豊富なワカメをたっぷり食べられるサラダ。水で戻したワカメと薄切りの玉ネギ、カイワレダイコンを合わせ、お好みのドレッシングをかける。
金
カツオと春菊を贅沢にいただくごちそうサラダ
ビタミンCや鉄分など、栄養価の高い春菊を生でたくさん食べられるサラダ。柚子こしょうを混ぜたぴりっと辛いドレッシングが食欲をそそります。
カツオの竜田サラダ
[材料](2人分)
カツオ 刺身用サク…200g
A
みりん…小さじ1
しょう油…小さじ1
おろしショウガ…小さじ1
塩・こしょう…各少々
春菊…1袋(150g)
紫玉ネギ…1/4個(50g)
ミョウガ…2個
サラダ油…適量
薄力粉・片栗粉…各大さじ1
B
柚子こしょう…小さじ2
酢…大さじ2
しょう油…小さじ2
オリーブ油…大さじ2
ミックスナッツ…30g
[作り方]
1 カツオは1.5cm厚さに切り、Aで下味をつける。
2 春菊は茎から葉をつみ、食べやすい長さに切る。茎は斜め薄切りにする。紫玉ネギとミョウガは薄切りにして水にさらし、パリッとしたらザルに上げてしっかり水気を切る。
3 1の汁気を切り、薄力粉と片栗粉を混ぜ合わせたものをまぶしつける。フライパンにサラダ油を少し多めに熱し、粉をまぶしたカツオを入れて両面きつね色に焼く。
4 Bを混ぜ合わせる。
5 器に2を盛り、3のカツオを上に盛りつけ、砕いたミックスナッツを散らす。4のドレッシングを回しかける。
ブロッコリーのゴマ和え
ブロッコリーはビタミンB6など栄養豊富な野菜。ゆでたブロッコリーをすりゴマ、めんつゆ、砂糖で和える。
土
トマトの旨みを活かしたコクが決め手のカレー
シンプルな材料なのに味わいは本格派。ポイントは、トマトを炒めて水分を飛ばし、コクを出すこと。ヨーグルトや生クリームでまろやかさをプラス。
バターチキンカレー
[材料](2人分)
鶏むね肉…大1枚(300g)
A
プレーンヨーグルト…大さじ3
トマトケチャップ…大さじ1
カレー粉…大さじ1/2
塩・こしょう…各少々
オクラ…6本
バター…30g
おろしショウガ…大さじ1/2
おろしニンニク…小さじ1
トマトホール缶…1/2缶(200g)
B
水…50mL
砂糖…小さじ1
塩…小さじ1/2
生クリーム…大さじ3
ご飯…2人分
パセリのみじん切り…適量
[作り方]
1 鶏むね肉はひと口大のそぎ切りにし、ボウルに入れてAを加えてもみ込み、ぴったりラップをして冷蔵庫で30分~1時間漬ける。オクラは板ずりをして、がくをぐるりとむく。
2 フライパンにバターを熱し、おろしショウガ、おろしニンニクを加えて香りが立つまで弱火で炒める。
3 トマトをつぶして加え、中火で汁気が少し飛ぶまで炒める。
4 Bを加え混ぜ、1の鶏むね肉を漬けた汁ごと加える。1のオクラを散らして蓋をし、中火で5~6分ときどき混ぜながら煮る。最後に生クリームを加えて混ぜる。
5 ご飯を皿に盛ってパセリを散らし、4をかける。
豆乳チャイゼリー
[材料](2個分)
豆乳(無調整)…350mL
紅茶(ティーバッグ)…2パック(4g)
粉ゼラチン…1袋(5g)
きび砂糖…大さじ3(30g)
チャイスパイスミックス…小さじ1/2
練乳…適宜
[作り方]
1 小鍋に豆乳を入れて火にかける。温まってきたら紅茶を入れて弱火で1分煮出し、火を止めて2分蒸らす。水大さじ1(材料外)に粉ゼラチンをふり入れてふやかしておく。
2 1のティーバッグを取り出し、きび砂糖、チャイスパイスミックス、1のふやかしたゼラチンを加えて、溶けるまでよく混ぜる。耐熱容器に注ぎ、冷蔵庫で冷やし固める。器に盛り、お好みで練乳をかける。
日
見た目も華やかなオレンジ風味のパエリア
野菜や魚介の旨みと栄養素がお米に染み込んだ、味わい深いパエリア。オレンジジュースで炊くと、きれいな色に仕上がります。ヘルシーなデザートも一緒に。
鮭のオレンジパエリア
[材料](食べやすい分量)
生鮭…2切れ
アサリ…150g
インゲン…4本
ミニトマト…10個
パプリカ…1/6個
玉ネギ…1/3個(70g)
ニンニク…1片
オリーブ油…大さじ2
米…2合(300g)
トマトペースト…大さじ1
A
水…200mL
オレンジジュース…150mL
ブイヨンキューブ…1個
塩・こしょう…各少々
ブラックオリーブ(スライス)…15g
[作り方]
1 生鮭は4等分に切り、塩(小さじ1/4・材料外)・こしょう(適量・材料外)で下味をつける。アサリは砂抜きしてこすり洗いをする。
2 インゲンはヘタを除いて3~4等分に切り、ミニトマトはヘタを除く。パプリカは薄切りにし、玉ネギとニンニクはみじん切りにする。
3 フライパンにオリーブ油(小さじ1杯分)を熱し、1の生鮭を皮目を下にして強火で焼く。焼き色がついたら裏返し、両面焼き色がついたら取り出して、フライパンの油をキッチンペーパーでふく。
4 フライパンに残りのオリーブ油を熱し、2の玉ネギとニンニクを炒める。透きとおってきたら米を加えて炒め、さらにトマトペーストを加え炒める。
5 Aを加えて沸騰したら3の鮭を戻し入れ、1のアサリ、2のミニトマトとパプリカ、ブラックオリーブを加えて蓋をする。強めの中火で8分炊いたら、インゲンを加えてさらに4分火にかける。
アボカドバナナアイス
熟れたバナナ1本(100g) 、アボカド1個(100g) 、メープルシロップ(大さじ2と1/2)をよく混ぜて冷凍する。途中何度か取り出して混ぜるとよりなめらかに。カットしたレモンを添える。
教えてくれたのは…
篠原絵里佳さん
管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士、睡眠改善インストラクター。食事と睡眠の観点から健康と美容にアプローチする「睡食健美」を提唱。
石黒裕紀さん
料理家、フードコーディネーター、栄養士。雑誌や企業のレシピ提案、メニュー開発、広告やテレビなどのフード制作・スタイリングなど幅広く活躍中。
撮影/市原慶子 スタイリング/片野坂圭子