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夜は、やさし。#4|今月の本「七夜物語」

私だけの「夜」。本を手に取って想像の世界へ旅立ってみませんか。さまざまな夜の魅力を堪能できる、特別な物語を紹介します。

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今月の本

「七夜物語」

『蛇を踏む』(芥川賞)、『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)など多くの作品で知られる人気作家、川上弘美による冒険ファンタジー。『七夜物語』を読んだ“さよ”と“仄田くん”は、夜の世界での奇妙な体験を通して大きく成長していく。

●川上弘美/著(朝日文庫)

 

小学4年生の女の子、さよが図書館で見つけた『七夜物語』。書かれた内容を決して覚えておくことができない、この不思議な本と出合ったことから、彼女の冒険が始まります。

そのパートナーとなるのが同級生の仄田(ほのだ)くん。大ねずみのグリクレルをはじめ、奇妙な姿のものたちと、夢か現(うつつ)かわからない夜を過ごします。そして7番めの夜、〝しょぼくれた子どもたち〟の言葉に2人は気づくのです。「いいところも、へんなところも、まじりあってでこぼこで。そういうものが、すてきなんだよ」

何でも均一にならそうとすることのつまらなさ。いいところも悪いところも併せもつ、一筋縄でいかないことの面白さ。自分に足りない部分をほかに求めても、それは「うそこ」のものーー。

大人の私たちこそ、改めて噛み締めたい、心に留めておきたい言葉です。

 

文=植田広美 イラスト=芳野

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