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こちら、ぐっすり研究部#2|私に最適な睡眠時間って?

睡眠は日常生活、健康、そして美しくあるための土台。オルビスは、睡眠のことをそう考えています。

そこでオルビス編集部では、「睡眠の質を上げていこう!」 を合言葉に、「ぐっすり研究部」を立ち上げました。毎回、睡眠の専門家を訪ねて、快眠の条件や不眠、日中の過ごし方など、さまざまな角度から睡眠を考えていきます。

第2回の研究テーマは「睡眠時間」。前回に引き続き、快眠プロデューサーの岩田アリチカさんにお話を伺いました。

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睡眠時間の長さは、人によって違います。

――岩田さん、私は10時間寝ないと調子が悪いんです。これって寝すぎでしょうか?

そんなことはないですよ。睡眠時間の長さは人それぞれで、一般的なタイプは7時間前後、その一方で、5時間未満でも問題ないショートスリーパー、10時間以上の睡眠が必要なロングスリーパーもいます。

ロングスリーパーの場合、困るのは睡眠不足になりやすいことですが、睡眠タイプは遺伝が大きいことから、自分の判断で睡眠時間を短縮しようとしてもできません。

いずれのタイプも、睡眠不足がつのると体調不良を招きやすくなるため、自分に合った睡眠時間を確保する必要がありますね。

――私はロングスリーパーだったんですね。では、自分の適切な睡眠時間を知るにはどうすればいいですか?

休日、目覚まし時計をかけないで寝てみましょう。もし平日より長く寝ていたら、超過分を5か6で割って、平日の睡眠時間に振り分けるよう努力してみてください。

そうした結果、休日の寝坊がなくなり、日中も過度な眠気がないようであれば、それがあなたの最適な睡眠時間です。それでも、もしまだ眠くなるようだったら、また同じように超過分を平日に振り分けるようにしましょう。

気をつけてほしいのは、早起きの習慣。最近の朝活ブームで「早起きは善」という風潮がありますが、必要な睡眠時間を削ってまで早起きするのは、おすすめしません。くれぐれも慢性的な睡眠不足にならないよう、気をつけてくださいね。

やむなく睡眠不足が続いてしまったときのリカバリー法は、昼食後の午後3時までに20分程度の仮眠をとること。眠れないときは、目を閉じて視覚からの情報をカットするだけでも、リフレッシュできますよ。

「私は睡眠不足?」日中に強い眠気がなければ大丈夫

――私は、寝覚めが悪いのが悩みなんです。原因は睡眠不足でしょうか?

睡眠習慣と睡眠環境、両方の可能性が考えられます。そんな方は、目覚まし時計でいきなり目を覚ますのではなく、自然に目覚めるような環境づくりをおすすめします。

カーテンに隙間を開けておいて、朝、寝室に光が入るようにすると、網膜が光を感じて覚醒の準備に入り、徐々に目覚めることができます。

起きる30分前くらいから、ごく小さな音量で音楽を流して、覚醒モードをオンさせるのもいいですね。それでも改善しなければ、睡眠時間を少し増やしてみてください。

――たまに、なかなか寝付けない時があります。睡眠不足になりそうで不安なのですが…。

昼間に過度な眠気が続かなければ、たまに寝つけないことがあっても気にしないで大丈夫です。眠くならないときはいさぎよく寝床を出て、リビングでくつろぎましょう。なぜなら、「寝床は眠る場所」と習慣づける必要があるからです。

眠気がないのに悶々としながら読書をしたり、スマホを見たりしていると、「ベッドでスマホを見ること」が習慣化して、ますます眠りにくくなります。うとうとしてきたタイミングで寝床に入るようにして、「寝床に入ったら眠れる!」と自信を持つことが大事です。

ちなみに、いつもの就寝時間の2〜3時間前は、一番寝つきが悪い時間帯だということをご存じですか。寝床に就いてもなかなか眠れないので「睡眠禁止帯」とも呼ばれます。 翌朝早いからその日だけ早く寝ようとしても、目が冴えてどうしようもない、なんてことになりがちです。

自然や体のリズムを感じるセンサーを研ぎ澄ませて

――最後に岩田さん、「ここちのいい睡眠」を始めるためのコツを教えてください。

前回、パーフェクトを求めすぎないことが大事とお伝えしましたが、そもそも多くの人が毎日同じ時間帯に起きて働くようになったのは産業革命以降の200年ほど前から。人類の歴史から見ると、ごく最近のことと考えられます。それ以前は日の出と日の入りが眠りに影響を与え、睡眠時間も夏は短く冬は長くと、季節によって違っていたようです。

今、私たちは忙しい世の中で暮らしていますが、彼らにならって自然のリズムや体のリズムを感じるゆとりを持つことができれば、それがそのまま心地よい眠りにつながるのではないでしょうか。例えば、朝に光を浴びる、昼に人と会う、夜に月を眺める、また四季の移ろいに合わせて旬の食材を食べる、季節の行事に参加するなど。

日々の暮らしの中で自分の体の感覚に耳を澄ませ、体のリズムが同調するきっかけになるような小さな習慣を積み重ねることが大切だと思うんです。

――なるほど。カギは、自分の感覚を大切にすることでしょうか?

そうだと思います。睡眠でも生活でも、「質」や「スペック」を追い求めるばかりではつまらないし、あまり神経質になると疲れてしまいますよね。だから、ある程度の「ゆるさ」が必要。

睡眠は本来、豊かで楽しいものです。ですから、寝室を模様替えしたり、お気に入りのベッドカバーを用意したりするなど、ぜひ自分が楽しいと感じられる工夫を重ねてみてください。

「寝室で過ごす時間が何より楽しみ」「自分のベッドは世界一好きな場所」。そんなふうに思うことができれば、睡眠は今よりもっとワクワクする体験になるはずです。

<第2回研究を終えて> 

「睡眠時間を守らないと寝不足になってしまう!」とガチガチになっていたけれど、そもそも昔の人は季節によって睡眠時間が違ったんですね。冬は長く眠っていたなんて、羨ましいなあ。私は頭で考えすぎてしまうタイプだけど、これを機に「感覚重視派」にシフトしたいです。感じるセンサーを磨けば、今よりちょっと豊かな暮らしが待っている気がします!

次回は、研究部内でも悩んでいる人が多いプチ不眠について、快眠セラピストの三橋美穂さんにお話を伺います。

それでは、みなさんも素敵なスリーピングライフを!

■第3回研究テーマ:プチ不眠にさよならする
チェックする>


お話を伺ったのは……

岩田アリチカ/快眠プロデューサー

快眠術の専門家。1983年、江戸時代から続く寝具専門店である株式会社イワタに入社。1988年より独学で睡眠の研究を始める。睡眠関連商品・寝具の開発のほか、睡眠環境・睡眠習慣のコンサルティング、眠りに関する教育研修、睡眠環境アドバイザーの育成など、その活動は多岐に渡る。近年は、異業種とのコラボレーションや大学との共同研究など、ますます活動の幅を広げている。


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