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「雨の日の22時」音楽編|22時からのここち時間#4

永原真夏さんがお薦めする、雨の日の静かな夜に映えるBGM3選

1日の終わりが近づく22時。それは、リラックスして過ごす自分時間の始まりです。せっかくの自分時間だから、感性を育む素敵なひとときにしよう!と企画したのが、「22時からのここち時間」。毎回、編集部おすすめの選者に声をかけ、心地のいい時間のための映画や音楽、書籍をご紹介していきます。

第4回目のテーマは「雨の日の22時」。ひんやりとした空気と雨の滴る音で、何となく時間を持て余してしまう夜。そんな日こそ、好きな音楽に身を委ね、ゆったりと心地いい家時間を過ごしたいですよね。

セレクトいただいたのは、バンドSEBASTIAN Xのボーカルでありながら、個人としても活躍するミュージシャンの永原真夏(ながはらまなつ)さん。「屋外の雨の音をBGMのアクセントに、家時間を豊かに過ごせる音楽を集めました」と話す永原さんの、おすすめの3枚とは?

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雨の夜をキラキラと輝かせてくれる、珠玉の名曲

『Moon River』
アルバム「Music From The Film Of Audrey Hepburn」より
Soudtrack
C-B000002L1E
BMGビクター

永原さんが1曲目にセレクトしたのは、名曲『ムーン・リバー』。映画”ティファニーで朝食を”の劇中で、オードリー・ヘップバーンがギターを弾きながら歌うシーンはあまりにも有名です。その後、さまざまなアーティストにカバーされ、歌い継がれてきたこの曲を、永原さんが雨の日に聴きたいと感じた理由とは?

「映画のラストシーン、どしゃ降りの雨の中、自由奔放なヒロインのホリーと作家のポールがキスをして結ばれます。私自身、雨の日は、映画で度々かかるこの曲をロマンティックなストーリーと共に思い出します。この曲が流れると、自分の部屋がおしゃれな空間に変わるような気がするんです。大げさに言ってしまうと、映画の舞台となったニューヨークのティファニー本店に連れてってくれるような高揚感が、この曲にはあります」

ムーン・リバーは何度も耳にしたことがあるのですが、今回あらためて映画に思いを馳せながら聴いてみると、アコースティックギターの音色とオードリー・ヘップバーンの透明な歌声が心に深く響いてきます。映画のようにどしゃ降りの日もいいけれど、しんしんと小雨の降る静かな夜にも聴きたくなる、優しい曲でした。

 

心地よいジャズの旋律に浸らせてくれる1枚

『ソロ・モンク』
セロニアス・モンク
SICP-5067
ソニー・ミュージックレコーズ

永原さんが次にセレクトしたのは、モダン・ジャズの歴史に燦然と輝く偉大なピアニスト、セロニアス・モンクのアルバム『ソロ・モンク』です。ロックやパンクをベースに音楽活動を続ける永原さんが、あえてジャズをセレクトした理由をお聞きすると…。

「私も、これまでジャズのことをあまり深く理解していませんでした。でもこのモンクのアルバムには、ジャズの知識や前置きを必要としない、音楽としての純粋な心地よさを感じるんです。ピアノ曲なのですがラグジュアリーな響きではなく、跳ねるようなリズムと不思議な旋律が奏でられています。雨の夜、何となくしんみりした気分の時に、このピアノの音だけに浸って過ごすと気持ちいいですよ」

確かにモンクのこのアルバムを聴くと、ジャズでお馴染みのサックスやウッドベースの音はなく、ピアノの音色のみが響いてきます。ポロンポロンと跳ねるピアノの音は、まるで雨が屋根を伝い落ちる音のよう。雨音にしっくりとマッチする『ソロ・モンク』に、いわゆるジャズの王道とは違う独特の世界観を感じました。

 

雨の日の切なさを代弁してくれるような、情感豊かな1枚

『ほうろう』
小坂忠
ESCL-2281
エピックレコードジャパン

最後に選んでいただいたのは、これまでの選曲とは毛色の違う日本のフォーク、そしてソウルミュージックの名盤、小坂忠の『ほうろう』です。小坂忠は、細野晴臣や松本隆とともに、バンド“エイプリル・フール”を結成するなど、60〜70年代を中心に活躍したシンガーソングライターです。

「『ほうろう』は、疲れた時に疲れたままでいいんだよ、と寄り添ってくれる音楽。小坂さんの曲はどれも、“がんばれ!”とか“負けるな!”なんて絶対に言わず、代わりに当時の若者の感情や愛の言葉を哀愁たっぷりに伝えてくれるんです。私の場合、自分のライブが終わった帰り道、ちょうど22時以降に車の中で聴くことが多いですね。雨の日は気分が憂鬱になりがちですが、無理やり気分を盛り上げなくたっていい。そんなふうに思ってこの曲を選びました」

『ほうろう』は今から40年以上前、1975年の作品です。フォークや日本のロック、ソウルの先駆けに分類されますが、聴いて何より驚いたのは、今の時代でも色褪せないおしゃれなメロディと、小坂さんの渋い歌声。雨の日、メランコリックな気分をじんわりと楽しむことができる、そんな1枚でした。

 

<vol.4を終えて>

「雨の日の22時」に聴きたい3選の音楽、いかがでしたか? 時代もジャンルも異なるアーティストの楽曲をご紹介しましたが、それぞれに永原さんらしい、雨の日の過ごし方へのこだわりがありました。

「1曲目のムーン・リバーと2枚目のセロニアス・モンクは、美しいメロディとリズムで音楽の世界に没頭してほしい、という想いで選びました。ぜひヘッドホンではなくスピーカーで聴いて、部屋を自分の好きな音楽に染めてください。音量はご近所迷惑にならない程度に(笑)」

雨が降るとついアンラッキーな気がしてしまうけど、そんな日にマッチする素敵な音楽があれば、雨の日の夜がもっと愛おしくなります。永原さんの選んだ音楽には、そんな素敵な魅力を感じました。

さて、次回のテーマは「週末の22時」。音楽家の柴田聡子さんに、1週間の終わりに聴きたい気分を盛り上げる音楽をご紹介いただきます。

 


お話を伺ったのは……

永原 真夏/ミュージシャン

2015年7月よりソロ活動を始動。「永原真夏+SUPER GOOD BAND」名義でライブを行うほか、SEBASTIAN Xのボーカル、ピアノユニット音沙汰など、さまざまな形で活動中。好きなことは食べることと寝ること。好きな食べ物はスイカとセロリ。天真爛漫なキャラクターとパワフルな歌声、エネルギッシュなライブパフォーマンスが人気。楽曲・作詞提供など作家活動にも精力的で、不定期で音源と共にZINEも発行している1st Full Album『GREAT HUNGRY』発売中。永原真夏 定期音楽会「HOME GIRL3」※ワンマンライブ / 2018年11月17日(土)開催。manatsunagahara.com

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