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「週末の22時」音楽編パート2|22時からのここち時間#5

柴田聡子さんがお薦めする、週末の夜、気分を高めてくれるBGM3選

1日の終わりが近づく22時。それは、リラックスして過ごす自分時間の始まりです。せっかくの自分時間だから、感性を育む素敵なひとときにしよう!と企画したのが、「22時からのここち時間」。毎回、編集部おすすめの選者に声をかけ、心地のいい時間のための映画や音楽、書籍をご紹介していきます。

第5回目のテーマは「週末の22時」。1週間の終わり、平日の疲れもあるけれど、ゆっくり過ごす自宅での時間は気分が上がるもの。こんな時は、心躍らせる音楽に包まれて、素敵な週末を迎えたいですよね。

セレクトいただいたのは、音楽家であり詩人の柴田聡子(しばたさとこ)さん。チャーミングな歌声と少し毒を含んだ歌詞とのギャップで、独特の音楽世界を創る柴田さんが、週末の夜におすすめする3枚とは?

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歌い手の熱さと静けさ、両方を感じる心に響く1枚

『SONGS FROM A ROOM』
LENARD COHEN
MOVLP325
Sony

柴田さんが1枚目にセレクトしたのは、詩人であり、小説家、シンガーソングライターとしても知られるレナード・コーエンの1969年のアルバム。ボブ・ディランをはじめとする多くの歌手に影響を与えた名曲”ハレルヤ”を生み出したコーエン。彼のデビュー2作目のアルバムを、柴田さんが週末の夜に聴きたいと感じた理由は何でしょう。

「レナード・コーエンの奏でる鋭いギター音と軽い歌声。そして、洗練されたアレンジの中に度々登場する“ミョーンミョーン”と鳴る口琴類らしき音、そしてオルガンの音。いつ聴いても、この世のすべてを忘れてしまいそうなほど没頭し、心を揺さぶられます。このアルバムには、すばらしい高揚と興奮がある一方で、静けさも同時に存在するんです。やっと迎えた週末、静かに過ごしたい時も、気分を高めたい時も、どちらにもぴったりな1枚です」

柴田さんが語るように、静かでありながら力強く響いてくるレナード・コーエンの歌声を聴いていると、緊張とリラックスが同居するような不思議な感覚に包まれます。それが何とも心地いい。私にとっては、穏やかで落ち着いた週末を過ごしたい時に聴きたい1枚です。

 

自分の部屋を、最高のライブ会場に変えてくれる1枚

『Live at Montreux 1976』
Nina Simone
B0052WBI5C
Eagle Music Europe

次にセレクトしたのは、ブラック・ミュージックの歴史に燦然と輝く女性シンガー、ニーナ・シモン。1976年、スイスのモントルーで行われたジャズ・フェスティバルのライブアルバムです。ニーナの心揺さぶるハスキーな歌声、観客への優しげな語りかけ。長い年月を経ても、ライブ会場での息づかいをリアルに感じることができる、珠玉の1枚です。

「週末の夜って、気持ちの振り幅が大きくなることがありませんか? ワクワクしてテンションが上がる時もあれば、ちょっと寂しくなる時も。このアルバムを聴いていると、そんな複雑な感情の中でも、“ああ、すごい”とただただ思うんです。聴いた後は頭がぼーっとしてしまうくらい、ニーナの音楽はエネルギッシュ。でも次の日がお休みなら、ちょっとくらい音楽の世界から抜け出せなくなったっていいじゃない? そんなふうに思って選びました」

アルバムの中で、ニーナは観客に語りかけます。自分の考えをユーモアたっぷりに話したり、大笑いしたり、オーディエンスに歌わせたり。そしてステージの終わりには、「GOOD NIGHT!」と叫んでくれるニーナ。その一言でぐっすり眠りにつけそうです。1週間の終わりを、最高の気分で締めくくらせてくれる、そんなパワー溢れるアルバムでした。

 

名作ドラマのサウンドトラックで、壮大な北の大地にトリップ

『北の国から(完全盤)』
さだまさし
FRCA-1097
フォア・レコード

柴田さんが最後に選んだのは、テレビドラマ”北の国から”のサウンドトラック。北海道の雄大な大地を感じさせるメロディとさだまさしさんのハミングに、懐かしさを感じる方も多いのではないでしょうか。柴田さんが、名作ドラマのサウンドトラックを週末の夜のためにセレクトした理由とは?

「北海道出身の私にとってこの音楽は、北国の夜の情景を思い起こさせるもの。暗い部屋の中でストーブの火が明るく灯り、やかんのお湯がコポコポ沸いているシーンがよみがえってきます。全編インストゥルメンタルなのですが、情感豊かなメロディーやリズムは、聴くほどに感動や郷愁を呼び起こします。そして聴いてしまったが最後、絶対テレビドラマも観たくなりますよ。一度観始めると最後まで止まらないのが、”北の国から”のすごいところ。それができるといったら、週末の夜しかありませんよね」

週末だから北海道に旅行に出かけよう!というわけにはなかなかいきませんが、このアルバムを聴けば、自室にいながら想像で小旅行をしてみることができます。見知らぬ土地に想いを馳せる、そんな週末もたまにはいいかな、と感じさせてくれる1枚です。

 

<vol.5を終えて>

「週末の22時」に聴きたい3つの音楽、いかがでしたか? 週末に聴くのにふさわしい、非日常の世界に私たちを誘うような、素敵な名盤ばかりを選んでいただきました。

「聴くと元気が出たり、気持ちが楽になったり、高揚したり。音楽の世界にスーッと入り込めるアルバムばかりを選びました。このアルバムを聴いて、その週に溜まった心の澱(おり)のようなものを、“まぁいいか”と手放してもらえるとうれしいです」

さて5回にわたってお届けしてきた「22時からのここち時間」も、今回で最終回。私たちオルビス編集部も、映画や書籍、音楽とともに過ごす夜時間の心地よさを改めて実感できました。みなさんもぜひ、自分らしい過ごし方を見つけて、家時間をいっそう充実させてくださいね。

 


お話を伺ったのは……

柴田 聡子/ミュージシャン

1986年札幌市生まれ。大学時代の恩師の一言をきっかけに、2010年より都内を中心に活動を始める。ギターの弾き語りでライヴを行うかたわら、2011年の夏と冬に、自身で録音した2枚のデモCD(計20曲)でデビュー。2016年6月、初の詩集『さばーく』を発売。同年、第5回エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉を受賞。雑誌『文學会』『すばる』などにも詩を寄稿するなど、詩人としても注目を集める。岸田繁(くるり)をはじめ、錚々たるミュージシャンが参加した4thアルバム『愛の休日』が発売中。http://shibatasatoko.com/

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