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きょうの夢ごこち|小林エリカさんエッセイ#2

作家・小林エリカさんのスペシャルエッセイをお届けします。

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きょうの夢ごこち|小林エリカさんエッセイ#2

手の人差指と親指で鼻を摘んで、風呂の中に潜る。耳の向こうで、音が籠もる。それから、息を吐くと、空気は泡になって昇ってゆく。身体がふんわり軽くなる。そんなに潜りたいならプールへ行けば良いのだが、できればぬくぬくしたお湯の中で潜りたい。私は温泉旅館の巨大な浴場でこっそり泳ぎたいタイプの人間だ。

 

かつて、アイスランドへ行く機会があった。アイスランドは、日本と同じく、島国で、火山があって、地震があって、温泉が湧いている。なんでも、ふたつは繋がったプレートの両端にあるのだとか。日本の地震研究者がその研究のためにアイスランドへ行ったという本を読んだことがある。

実際、アイスランドのシンクヴェトリル国立公園では、亀裂の入った地面「地球の割れ目」を見学できて、その片方はユーラシアプレートで、もう片方は北米プレートだと説明された。しかも、その割れ目は毎年何センチかずつ広がっているのだという。地球のほとんど真裏にあるその島でプレートが動けば、こちらの島で地震が起きたりするというわけだ。

首都レイキャヴィークから車で40分ほど。ブルーラグーンと呼ばれる、水色がかった乳白色の巨大な温泉があった。ひとことで言えば、広大な露天風呂である。水着を着るのは必須だったが、お湯はぬくぬく。聞いた話によれば、冬にはお湯に浸かりながら、天空にオーロラを観ることもできるのだそう。俄然(がぜん)、泳いだ。潜った。最高だった。

 

いま私はこの日本の我が家で、狭い風呂の中に頭まで潜る。最近、地震が多いのが気がかりだ。ちょっと揺れるたびに、私は遥か彼方、アイスランドのあの地面の割れ目を思い出す。それからあの温泉を。地球は丸くて、繋がっているのだということを。大きく息を吐く。空気が泡になって昇ってゆく。

文と絵
小林エリカ

作家・マンガ家。『マダム・キュリーと朝食を』(集英社)で芥川賞・三島賞候補に。アンネ・フランクと実父を題材にした『親愛なるキティーたちへ』(リトルモア)ほか著書多数。

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