
原因別の毛穴ケアで美肌に!|美容のプロに聞いてみました!
年齢を重ねるにつれて徐々に目立ってくる毛穴。毛穴の原因と適切なケア方法など、美容のプロに教えてもらいました。
あなたの毛穴は何タイプ?
毛穴に悩んでいる人はとても多く、肌悩みのランキングでは常に上位に。毛穴を隠そうとするあまり、ついファンデーションが厚塗りになってしまう人も多いのではないでしょうか。
毛穴悩みは『加齢毛穴』と『皮脂毛穴』の大きく2つのタイプに分けられ、原因を知ったうえで見合ったケアをしないと深刻化する一方に。肌力が衰えてくる大人は、放っておくと毛穴がどんどん目立っていきます。
まずは自分の毛穴がどのタイプに当てはまるのか、チェックリストで確認してみましょう。
□小鼻から頬にかけて毛穴が目立つ
□毛穴の形は楕円(涙)形
□肌が乾燥しやすい
□Tゾーンの毛穴が目立つ
□毛穴の形は円形
□肌が脂っぽくなりやすい
加齢毛穴ってなに?
加齢毛穴が目立ちやすい箇所は、小鼻から頬にかけての広範囲。毛穴はもともと丸い形をしていますが、加齢で肌がたるむと毛穴も下方向に引っぱられていき、涙型に変化。加齢毛穴の原因は、たるみなのです。
肌の弾力に不可欠な真皮のコラーゲン量などは20代をピークに減っていくので、いかに肌をたるませないかという意識が大切です。
また、肌が乾燥してゴワゴワしていると、表面のキメが乱れて毛穴があらわに。毛穴を目立たせないためには、とにかく保湿を優先するのが正解です。
加齢毛穴のケア方法1
肌の水分量アップでふっくらさせることが先決!
毛穴は肌のキメの間(皮溝)に存在しています。若いときはキメがふっくらしている分、毛穴が埋もれて目立ちませんが、乾燥してキメが乱れたり加齢によって肌がしぼんでしまうと毛穴の周りが平坦になり、毛穴が露見してしまうことに。
つまり肌を内側からしっかりとうるおわせて、キメを整えながらふっくらさせることが解消の近道となります。そのためには、ローションでたっぷり水分を与えることが重要。毛穴自体を閉じることはできませんが、保湿ケアで目立たなくすることは可能です。
加齢毛穴のケア方法2
ローションを塗る指、方向、順番をマスター!
ローションを塗るとき、ただ漠然と顔にのせるのはNG。塗り方ひとつで、未来の肌は変わります。
適量のローション(3~4滴)を手のひらにとり広げたら、中指と薬指を使って頬からなじませていきます。手を動かす際に大切なのは、肌をこすらないこと、そして上へもち上げる意識をもつこと。中指と薬指をやさしくスライドさせるように、頬の下から上へなじませたら、額は中央からこめかみに向かって、鼻筋は上から下へと塗り広げましょう。それから口もとに塗って、最後に薬指で目もとをやさしくタッピング。
仕上げに毛穴が気になる頬を5秒ほどハンドプレスして、うるおいを奥まで押し込みましょう。

加齢毛穴のケア方法3
日中のローション補給で夕方だって毛穴レス
日中、エアコンなどで肌の乾燥が進むと、毛穴が徐々に目立ってきます。メイクの上からローションでうるおいを補給することで、毛穴レスな肌を目指しましょう。
1~2滴のローションを手にとります。中指と薬指を使い、頬、額、鼻、口もとに押し込むようになじませ、最後に薬指で目もとをやさしくタッピング。仕上げに乾燥しやすい頬を5秒ほどハンドプレスして、うるおいを肌の奥にまで届けましょう。
ただし、メイクの上から指をスライドさせるとヨレてしまうので、丁寧に押し込むことが肝心です。オルビスユー ローション
皮脂毛穴ってなに?
皮脂毛穴はTゾーンに多く見られる黒ずんだ毛穴です。原因は皮脂。過剰な皮脂が分泌されることで毛穴に詰まり、その影響で毛穴が開きっぱなしになっている状態なのです。
放っておくと皮脂が酸化して、黒ずみが目立ってきます。普段の洗顔がおろそかになっていると、皮脂詰まりは加速します。
また汚れを落としたいあまりゴシゴシこすってしまうと、もっと過剰な皮脂が分泌されるスパイラルに陥ってしまうので、正しい洗顔方法を身につけることが悩み解決のカギとなります。皮脂毛穴のケア方法1
Tゾーンから泡をのせて黒ずみケア
皮脂毛穴のお手入れは、まず洗顔料で日々の毛穴汚れをしっかり取り除くことが第一。弾力泡を作ったら、まずTゾーンからのせていきましょう。これは新鮮な泡が最も洗浄力が高いため。Tゾーンの後は、頬、口もと、目もとの順で泡をのばしましょう。
特に毛穴が詰まりやすい小鼻は、薬指を入れ込んで指の腹でクルクルと小さな円を描くように洗浄。Tゾーンやあごも、念入りに洗いましょう。手に力が入ると摩擦を起こしてしまうので、“泡で洗う”感覚で、やさしく行うことを心がけて。
オルビスユー ウォッシュ
モロッコ溶岩クレイを配合し、毛穴の汚れや皮脂など顔色を曇らせる要因をすっきりオフ。うるおいを肌へと引き込む保湿成分『ハイドロキャッチ成分』がやわらかな肌へと洗い上げ、化粧水の浸透も高めます。オルビスユー ウォッシュ
皮脂毛穴のケア方法2
取り切れない皮脂詰まりは酵素洗顔が効果的!
毎日洗顔をしていても、毛穴の奥には頑固な角栓が残ってしまうことがあります。これは古い角質と皮脂が絡み合ってできたもの。洗顔料ではなかなか落ちないので、スペシャルケアとして酵素洗顔を取り入れることがおすすめです。
酵素には皮脂などを分解する役割があり、バラバラに分解された汚れを絡めとることで、肌に負担をかけずに頑固な毛穴詰まりを一掃。普段の洗顔で落としきれないザラつきも、つるんとなめらかに洗い上げてくれます。
洗い方はふだんの洗顔料と同じでOK。週に2~3回から始めてみましょう。パウダーウォッシュプラス
皮脂分解酵素とたんぱく質を分解する酵素をWで配合。簡単にホイップのような濃密泡ができあがり、気になる毛穴奥の汚れもごっそりと取り除きます。3種の保湿成分も入っているので、洗い上がりはしっとり。パウダーウォッシュプラス
皮脂毛穴のケア方法3
ティッシュはNG! 皮脂はあぶらとり紙でオフ
過剰な皮脂は毛穴を目立たせるだけではなく、酸化が進むとエイジングトラブルにもつながります。
日中、ティッシュで皮脂をオフしている人も多いと思いますが、実はティッシュでとれているのは汗や、ヨレて浮いたメイク。摩擦も起こりやすいので、きちんとあぶらとり紙を使い、こまめにとるようにしましょう。
あぶらとり紙を使うと皮脂をとり過ぎてしまうのが心配……というのは勘違い。正しい方法で皮脂を放置しないことが大切です。まず額やこめかみ、次に鼻や小鼻、そしてあご、頬という順でとっていきます。紙で肌をこすらないように、そっと押さえるようにとるのがポイント。小鼻やあごは中指で押さえると、効率よくとることができます。

あぶらとり紙
京都の舞妓さんに昔から愛されてきた高級あぶらとり紙と同じ『金箔打紙製法』で作られ、簡単にたくさんの皮脂をキャッチ。大判なので顔のすみずみまでしっかりと皮脂をオフできます。あぶらとり紙
毛穴の量はそこまで個人差がありませんが、毛穴自体の大きさは遺伝が関係していると言われています。生まれつき毛穴が大きい人は男性ホルモンが多く、皮脂分泌が活発。皮脂がたまりやすいため、さらに毛穴が広がって、より目立ちやすくなります。
皮脂をためない洗顔、過剰な皮脂をこまめに取り除くという基本のケアを日頃から心がけましょう。大きくなった毛穴を小さくするのは至難の業。早めのケアが不可欠です。-
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島田久美子
オルビス トータルビューティークリエイター。複数の化粧品会社において、アドバイザーとして活躍。美容マニアで「キレイになることを諦めない」がモットー。豊富な接客経験と美容に関する膨大な知識を元に、現在は店舗接客のコンサルティングや育成、各ブランドの美容コンセプトの構築支援を手がける。
撮影/田村昌裕 ヘア&メイク/イワタユイナ モデル/新藤マリア 取材・文/橋場鈴里