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ファッションで世界を変えようとした王妃|美容史#6

教科書には載っていない、知られざる美容の歴史を紹介します。

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ファッションで世界を変えようとした王妃

マリー・アントワネットの人生には何回も転機がありました。最初の転機は1770年、14歳でフランス王国に嫁いだこと。しかしアントワネットは当時、垢抜けない少女でした。輝く白い肌の、魅力的な笑顔のもち主でしたが、日焼けも気にせず、野山を馬で駆けるのを好みました。母親が選んだ髪結いの手で結われた髪型は、古風すぎました。ドレスもすべて女官が選んだ服をそのまま着ている始末だったのです。

第2の転機は、夫のフランス国王ルイ16世との不仲によって訪れました。「より魅力的な女性になって、愛されたい」という願いが、18歳の彼女を変えたのです。

アントワネットは、ローズ・ベルタンというデザイナーをヴェルサイユに呼びました。「最新の帽子を持ってきて」と言われていたベルタンですが、手ぶらで現れ、アントワネットをびっくりさせました。さらに驚いたことにベルタンはこう宣言しました。「王妃様、新しい流行などありません。王妃様の言葉があれば流行は作られるのです」。

この言葉にヒントを得たアントワネットは、ファッションや髪型を通じ、自分のメッセージを世界に発信することを覚えた、ヨーロッパで最初の王妃となりました。しかし、彼女の美の欲求には、際限がありませんでした。最大時には当時のフランスの国家予算の1%相当の巨額が、アントワネット個人の化粧代・服飾費として消えました。

贅沢すぎた日々の代償として、後に彼女は断頭台へ登ることになります。

 

 

Profile
堀江宏樹
作家、歴史エッセイスト。古今東西の恋愛・生活文化に造詣が深く、さまざまなメディアで執筆中。『愛と欲望の世界史』『ときめく源氏物語』(共に王様文庫・三笠書房)など著書も多数。

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