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台湾の「逢春園(ふぇんちゅんゔぃら」茶室|世界のここち巡り#8

トラベルライターが体験した、世界各地の「ここちよさ」を感じるスポットとは。

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台湾の「逢春園(ふぇんちゅんゔぃら」茶室

春のステイホーム期間、台湾の金萱茶(きんせんちゃ)が自宅にあったお陰で彼(か)の地へ旅することができた。といっても脳内での話。

香り高いお茶のプルースト効果によって訪れたのは、宜蘭(いーらん)県にある宿「逢春園」の茶室。お茶の師匠でもあるマダム・リリーとの静寂のひとときを心のよすがに、何かをしなければ、と逸(はや)る気持ちを落ち着かせた。

台湾の茶芸は茶藝館で幾度も体験してきたが、マダムのそれは日本の茶道により近く、畳敷きの部屋で行われる厳おごそかなもの。茶壺から注がれる黄金色の液体は茶海を経由して小さな茶器に滴のように落ちる。お茶の種類によってはすぐに口をつけず、聞香杯(もんこうはい)を使って香りを「聞く」。静寂を愛するマダムは、感想を求めない。ただただ、五感に集中するだけ。

何かと心がざらつく昨今、あの茶室の時間を思い返す。聞香杯で香りを聞くひととき、「ひと呼吸おいて」とマダムの声が聞こえてきた。

自らお茶の産地に赴き、仕入れた逸品を時折客に振る舞うマダム。
ゆっくりと湯の沸くのを待つ時間、茶荷の上にのった数種類のお茶を目と香りで愛でるマダムの満ち足りた表情ったらない。

 

 

Profile
朝比奈千鶴
「暮らしの延長線の旅」をテーマに各地を訪ね、文章を紡ぐことを生業としている。旅を通した地域文化継承活動にもかかわる。

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