いろんな転機があったときに
いつも「食」に辿りつく Yuri Nomura, 25 Jun 2021

最初はやっぱりおいしい料理を作りたいと思って、食の道に進み始めました。生きがいを見つけないと人生は楽しくならないんだろうなって、母を見ながらも思っていて。夢中になれるものとか好きなものとかを人生の転機で何度か考えたときに、それがずっと料理だったんですよね。

初めは和食から始まって、イギリスに留学してからは表現だって思って、その当時はなかったケータリングを始めました。そこから、厨房にも入るようになって、おいしさって技術だけではないものっていうのが、どんどん出てきて。とにかく食材がなきゃ何もならないと思うようになっていったんです。

〈eatrip soil〉をオープンするときにも、始めは表参道でグロサリーショップをやることに反対されることも多かったんだけど、今はみんながおうちにいる時間が増えたことで、ここが成り立っている。いつでも立ち寄れる場所だから、ここに来ていろんな人や食材と出会って欲しいですね。

PROFILE

野村 友里
料理人、〈eatrip〉主宰。長年おもてなし教室を開いていた母の影響を受けて、料理の道に。ケータリングフードの演出や料理教室、雑誌での連載やラジオ出演などに留まらず、イベントの企画やプロデュース、キュレーションなど、食をあらゆる観点から表現する。2012年に〈restaurant eatrip〉、2019年に〈eatrip soil〉をオープン。また、映画『eatrip』では監督を務める。著書に、『eatrip gift』『春夏秋冬おいしい手帖』(マガジンハウス)など。