身近にあったものが
畑と近づいていく Yuri Nomura, 25 Jun 2021

緑や土に触れる時間っていうのは、生活を豊かにするためにやっていることの一つ。特に畑仕事は身体を動かして夢中になるから、頭が空っぽになって、リラックスできるんですよね。

もともとは父が軽井沢で畑を始めたことから、手伝うようになって。「こんな人生になるとは思わなかったね」なんて言いながら、一緒に畑いじりをするようになりました。それと、以前働いていたカリフォルニアの〈シェ・パニーズ〉では、畑から野菜を作って料理をしているようなお店だったので、気づいたら身近にあったものが畑に近づいていたんですよね。

でも、まだ自分では畑をやっていないから、これからどうなるんだっていう感じ。今は〈eatrip soil〉にある屋上農園用に作っている土作りが面白くて、そっちに夢中です。あとは去年植えたばかりのブドウで、今年はワインが作れたらいいなって。ワインが失敗したら、ビネガーにすればいいし。そうやって、楽しんでいますね。

PROFILE

野村 友里
料理人、〈eatrip〉主宰。長年おもてなし教室を開いていた母の影響を受けて、料理の道に。ケータリングフードの演出や料理教室、雑誌での連載やラジオ出演などに留まらず、イベントの企画やプロデュース、キュレーションなど、食をあらゆる観点から表現する。2012年に〈restaurant eatrip〉、2019年に〈eatrip soil〉をオープン。また、映画『eatrip』では監督を務める。著書に、『eatrip gift』『春夏秋冬おいしい手帖』(マガジンハウス)など。