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自ら美を作り出す 今注目の“ マイトファジー”って何?

美肌を育む新たなカギとして注目の「マイトファジー」。肌のメカニズムを見つめて生まれた、最先端の研究に迫ります。

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KEY1 マイトファジー:肌のエネルギーに注目した新知見

大人肌のゆらぎを根本から解決したいと進められたのが、細胞のもつ根源的機能へのアプローチ。そこで着目されたのが、マイトファジーです。

「マイトファジーとは、損傷したミトコンドリアを取り込み、新たなタンパク源となるアミノ酸へと分解する機能のこと。医学領域でも世界的な注目を集めています。今回、この機能と肌の機能の関係性についての研究を進めました。肌細胞実験の結果、一般的に〝お肌の曲がり角〞といわれる20代後半からマイトファジー活性が低下していることが示唆さ れました」(丸山さん)

さらに研究を進めた結果、マイトファジー活性の低下によって、うるおい因子の産生力が低下していることを見出しました。これらの結果から、マイトファジー活性を高めることが大人肌のゆらぎの新たなアプローチになると考えています。

コラム
オートファジーとマイトファジーの違いとは?

2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞したのがオートファジー研究。これは「AUTO(自分を)+PHAGY(食べる)」とあるとおり、細胞内の不要なタンパク質などを分解する働きの1つ。マイトファジーはオートファジー機能の一種で、損傷したミトコンドリアを分解する働き。

KEY2 ミトコンドリア:エネルギーを作る重要器官!

「ミトコンドリアは多くの生物の細胞にあり、人においてはエネルギーのほとんどを産生しているとの報告も。けれど、加齢や紫外線などのダメージで損傷してしまいます」(本郷さん)

「ミトコンドリアが損傷すると、エネルギー産生力が低下し、さらに細胞にダメージを与える活性酸素の発生量が増加してしまいます。損傷したミトコンドリアはさまざまな疾患と関連するとされており、医療分野でも研究が進められています」(丸山さん)

ミトコンドリアの損傷は、美容や健康に関わる重要問題なのです。

真核生物の細胞に存在するミトコンドリア。年齢や性別に関係なく存在する重要器官なので、世界中で研究が進められているそう。

KEY3 活性化:マイトファジー活性が肌のうるおいに関与

マイトファジーが停滞することで生じる肌の異変は、主に2つあります。

「1つはうるおい因子であるヒアルロン酸やセラミドの産生能力が低下してしまうこと。これは私たちが研究を通じて見出しました。2つめは、損傷したミトコンドリアが分解されないことで、エネルギー産生の低下や活性酸素の増加が起こり、肌全体に影響してしまいます」(本郷さん)

大人肌がうるおいに満ちた状態を保つには、マイトファジーの活性化が欠かせないというわけです。

1 ミトコンドリアが損傷する。2 損傷したミトコンドリアが膜で囲まれる。 3 膜の中に分解酵素が流入し分解される。分解後は新しいタンパク質の材料に。

マイトファジーの停滞は、表皮でのヒアルロン酸やセラミドの産生能力低下、真皮のヒアルロン酸産生能力低下などの悪影響が。

KEY4 大人の肌悩み:エイジング手前の、早めの対策がカギ

まだシミやシワといったエイジングサインは出ていなくても、20代半ばから肌は調子をくずし始めます。

「乾燥が慢性化してきた、ハリがなくなってきた、顔色がわるいといった複合的な悩みは、エイジングの予兆かもしれません」(本郷さん)

「少しずつ表れる肌の不調は自分で気づきにくいけれど、はっきりしたサインになる前にマイトファジー活性を意識したお手入れを始めましょう」(丸山さん)

 

KEY5 弟切草(オトギリソウ): 1/100から美肌エリート成分が判明

マイトファジー活性化プロジェクトにあたり、実に100以上の成分を検証したそう。「今回、群を抜いていい結果が出ていたのが弟切草より抽出されたエキス。これは漢方に使用されることもある植物で、今回の研究で初めて、肌の表皮や真皮線維芽細胞のマイトファジー活性を高めることが判明しました」(丸山さん)。

いいといわれる成分でも、一部の細胞にしか働かなかったり、変化が微弱だったりすることもしばしば。弟切草のエキスを添加した細胞は、図のように顕微鏡で見るとくっきり輝いていて差が歴然だったというからすごい!

弟切草エキスにより、真皮線維芽細胞のマイトファジー活性が高まる

[真皮]弟切草エキスなし

[真皮]弟切草エキスあり

マイトファジーを検出する染色液を細胞に添加して特殊な顕微鏡で見ると、マイトファジー活性が高いほど赤く光って見える。

赤色:マイトファジー
赤色が濃いほどマイトファジー活性が高い

試験方法:真皮線維芽細胞をマイトファジー染色液で染色、弟切草エキスを添加し24時間培養後、マイトファジー由来の蛍光(赤色)を観察

 

ポーラ化成 研究所調べ

お話を伺ったのは

丸山玲奈さん
ポーラ化成 研究所 製品設計開発部 研究員
美白製剤をメインにさまざまな化粧品開発を手がける。

本郷麻耶さん
ポーラ化成 研究所 製品設計開発部 副主任研究員
皮膚科学研究を専門に、女性の肌状態解析など幅広く研究。

 

イラスト/こたに千絵 取材・文/高見沢里子

 

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