3月11日に思うこと|なにげなWeekly
オルビス社員のひなたと靴下柄の相棒猫・くつしたさんの凸と凹な毎日。うっかり!が発生してちょっと残念な日だって角度を変えれば愛おしくなる。そんな瞬間を捉えた、ほぼノンフィクションなお話を、週替わりでお送りします。
3月11日に思うこと
※この記事は地震に関する記述があります。
ある日突然これまでの日常がひっくり返ったり、心がちぎれるほど悲しい出来事が起こったりすることは、みんなに等しく起こりえる。それを初めて知ったのは、20年以上前、大きな地震を経験した小学生のときでした。わたしはまだ幼くて、こんな風に世界が壊れてしまうことが信じがたく、断片的だけど鮮烈な、途方に暮れたような記憶が残っています。
振り返ってみると、あそこからどうやっていつもの生活に戻っていけたのか、その道のりが思い出せません。多分、たくさんの周囲の人々が少しずつ日々を押し戻してくれました。すごく救われる出来事が起きる、みたいなドラマティックなことはなくて、時間が少しずつ心を撫でてくれた気がします。
揺れている時、近くにいた大人が私の上に覆いかぶさってくれました。でもわたしは「ああ、足がはみ出てる、怪我しちゃう」と自分の心配をしていたことを覚えています。テレビで見ていたヒーローはいつも誰かを守っていて、わたしもそうなれると思っていました。でも、そうじゃなかった。それが、ひとり静かに恥ずかしかった。もしもの時、自分と周囲の大切な人に心を配れること、それがどれだけ大変なことか初めて知りました。
誰かにとって、今日が忘れたくても忘れられない一日であると思います。心が曇ってしまう方もいらっしゃると思います。それをいっぺんに助けてあげるようなこと、そんなことが何か言えたらいいのに。全然カッコよくないし、ドラマティックじゃないけど、あなたに心を寄せたいです。ふつうで、なにげない、ちいさい幸せの日々が皆さんに訪れますように。生きていきましょう。
イラスト/タソカレー
編集/間野加菜代(Cumu)
文/神谷日向子






















