わざわざ書きたいものがある|なにげなWeekly
オルビス社員のひなたと靴下柄の相棒猫・くつしたさんの凸と凹な毎日。うっかり!が発生してちょっと残念な日だって角度を変えれば愛おしくなる。そんな瞬間を捉えた、ほぼノンフィクションなお話を、週替わりでお送りします。
わざわざ書きたいものがある
こんにちは。ひなたです。
以前、祖父母の家の片づけをしていたところ、祖父が単身赴任先から家族へ送った手紙がでてきたことがあります。無事に元気にしていますという短めのメッセージとともに、祖父の生活している場所から見える景色がちょっとシュールなイラストで描いてあり、いつも言葉数の少ない祖父らしいお手紙に、皆で笑ってしまいました。
手紙といえば、わたしが中高生のころは手紙交換が大ブーム。勉強もそこそこにクラスメイトに手紙を書いていました。昨日みたバラエティがおもしろかったとか、新しくしたペンケースが可愛いとか、どうでもいいような日々のこと。毎日会うのだから直接話せばいいじゃないと思うのですが、わざわざ手紙にするということに、ちょっとした特別感を抱いていたような気がします。
しかし、自分のスマホやパソコンを持つようになってからは、自然とメールやチャットでやりとりすることが主流に。手紙どころか文字を書く機会自体がめっきり減った今日この頃。
そんな矢先、大阪に住む友人から突然ハガキが届きました。「引っ越したから、なんとなく書いてみた。大阪は美味しいものだらけ。」ほんとうにそれだけのメッセージが、あのころの軽やかなやりとりを思い起こさせました。
“わざわざ”やるからといって、何か特別なことをしたためなきゃということはない。書くのは時間がかかるし、すぐには届かなくて不便だけど、あのころと同じように、相手のことを考えながら便箋にむきあう時間はちょっと楽しいのです。
イラスト/タソカレー
編集/間野加菜代(Cumu)
文/神谷日向子






















