閉経間近なのに、おりものの量もニオイも気になります|せきらら婦人科ROOM「今日はどうされましたか?」
40代以上の女性が今と未来を安心して生きるための“体・心・人生の相談室”「なんでも相談室」から、婦人科のお悩みに特化した“分室”が新しく不定期でOPEN! 産婦人科医の内田美穂先生が“担当医”として、みなさまのお悩みに寄り添います。
- 担当医 内田美穂
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産婦人科専門医、フィデスレディースクリニック統括院長。科学的根拠に基づく正しい性教育などの講演活動を行うほか、クリニックのYouTubeチャンネル「産婦人科医 Dr.内田美穂 女性のためのヘルスケアガイド」でも情報を発信している。思春期の子どもを持つ更年期世代。
閉経間近なのにニオイが気になるくらい、おりものが多めです
生理が不規則になり、そろそろ閉経かなと感じています。でもおりものの量はずっと多いままで、最近はニオイまで気になるように。閉経したらおりものもなくなると思っていたので、何かの病気なのかと不安です。婦人科に行くべきか、様子を見ていいのか、判断に迷っています
閉経でおりものがなくなることはありません。また、閉経が近づくと膣粘膜が萎縮し、膣の自浄作用が低下することがあるため、これがおりものの変化の原因かもしれません。
そもそも「おりもの」とは、膣や子宮頸管(けいかん)・子宮内膜などの分泌物が混ざり合ったもののこと。その働きは、女性の生殖器を守り、受精を助けることです。生理周期の影響を受け、排卵期には量が増え、水っぽくてよく伸びるなど変化します。正常なおりものは、やや水溶性で白っぽく、ヨーグルトのようなにおいがするといわれています。一般的におりものは初潮が始まる10代から徐々に増え始め、20〜30代で分泌量のピークを迎えた後、徐々に減っていきますが、量には個人差があるので相談者の方はもともと量が多めの方のようですね。閉経間近ということですので、閉経が近づきエストロゲンが低下すると、膣粘膜が萎縮して「萎縮性膣炎(いしゅくせいちつえん)」の状態になることがあるということはお伝えしておきたいです。それが膣の自浄作用が低下、および炎症を引き起こし、反対におりものが増えることもあります。
ニオイが気になる場合、その原因のおよそ90%は「細菌性膣症」「カンジダ膣炎」「トリコモナス膣炎」の3つが占めているといわれています。だからと言って、感染症の検査だけをしていれば安心、とは言い切れません。おりものの変化には大きな病気が隠れている可能性もありますから、以下の変化が見られる場合は婦人科の受診をおすすめします。
\こんな変化があったら婦人科へ!/
受診を検討したいサイン
ニオイ対策として「おりものシートを毎日使う」という方がいらっしゃるかもしれませんが、実はシートが蒸れることで、かえってニオイが強くなったり、量が増えたりするケースがあります。
また、不適切な膣の自己洗浄、性行為、喫煙などをきっかけに、膣内環境のバランスを保つカギとなる乳酸菌が減って細菌性膣症を引き起こし、ニオイを強くする場合も。最近では、おりものケア用の下着や乳酸菌サプリなどが見られますが、十分なエビデンスは報告されていません。おりものは個人差があるものですから、量やニオイが気になる場合は過度に洗いすぎない程度に洗浄するのがよいでしょう。特に夏場は蒸れやすくなりますので、ナプキンやおりものシートを使用する際はこまめに交換する、下着は綿や天然素材のものにしたり、締め付けのある下着や衣類を控えるようにして蒸れに気を付けていただくとよいと思います。
検査では何も異常がないのであれば、エストロゲンの低下が引き起こす「GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)」が関係していることがあります。前述した「萎縮性膣炎(いしゅくせいちつえん)」もGSMの一種ですし、他にはデリケートゾーンの痒みや痛み、尿もれや頻尿などが症状として現れる人もいます。GSMはホルモン剤の使用で軽減するので、症状が気になる場合は婦人科の先生に相談してみてください。
監修/内田美穂
企画/清水尚美
編集/間野加菜代(Cumu)
イラスト/itoaya






















