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お風呂もメイクもキャンセル気味。これって“セルフネグレクト?”|なんでも相談室「今日はどうされましたか?」#25

スキンケアに関する疑問から、カラダのお悩み、生活習慣のことまで、みなさんが気になることならなんでもOKの相談室。毎回、1つの悩みをテーマとして取り上げ、お答えしていきます。

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※本連載「なんでも相談室」は偶数月の10日に配信しておりすが、今回は通常とは異なるスケジュールで配信しております。次回の更新は通常通り6月10日(火)を予定しております。

お悩みにお答えするのは…
相談員 岸 恵美子

東邦大学大学院 看護学研究科 教授。専門分野は「公衆衛生看護学」と「地域看護学」。「セルフ・ネグレクト」の効果的な介入、支援方法、その評価に関する研究を行っている。著書に「セルフ・ネグレクトのアセスメントとケア」(中央法規)など。

相談員 島田 久美子

オルビス エグゼクティブ ビューティディレクター。「キレイになることを諦めない」をモットーに、ビューティーアドバイザーの育成、各ブランドの美容コンセプトの構築支援を手がける。

助手 清水 尚美

元美容メディア編集者。仕事が立て込むと自宅のリビングが荒野になりがちに。散らかった部屋や汚れた洗面台を見ると落ち込むため、週の中で必ずリセットするようにしているが、あまりに大きなストレスや疲労を感じるとソファで無気力に過ごすことも。


本日のお悩み

お風呂、メイク、外出と、最近いろんなことをキャンセルしがちです

仕事と育児・家事で疲れ果て、お風呂をキャンセルしがちだったのですが、近頃は外出して友達に会うことすら億劫に…。「◯◯キャンセル界隈」、「セルフ・ネグレクト」というワードを耳にするようになりましたが、私って当てはまりますか?

最近よく耳にする“◯◯キャンセル”と“セルフ・ネグレクト”

写真:清水
清水
入浴やシャワーをしない「風呂キャンセル」という言葉が昨年バズって以来、「ご飯キャンセル」、「外出キャンセル」…と、いろんな“キャンセル界隈”の声を聞くようになりました。と同時に、耳にするようになったのが「セルフ・ネグレクト」というワードです。

写真:岸
そうでしょうね。それは衛生的な行為である「風呂」のキャンセルが、セルフ・ネグレクトの傾向と見なされる場合があるからでしょう。

写真:清水
清水
調べてみると、2020年に千葉県浦安市が行った「セルフ・ネグレクト対策に関する調査分析」では、すでに20代から80代までの幅広い世代で「セルフ・ネグレクト」が疑われていると報告されているんですよね。

写真:岸
「セルフ・ネグレクト」という言葉が使われ始めたのは近年ですが、その概念自体は1950年代からアメリカで研究されてきたものです。

写真:清水
清水
そもそも、「セルフ・ネグレクト」はどういう状態のことをいうのでしょうか?

写真:岸
簡単にいうと「生活に必要な行為をしないこと」。「生活に必要なこと」には大きく分けて2つあり、自分自身に必要なセルフケアと部屋を片付けたり整える住環境のケアになります。例えば、自宅に過度なゴミが溜まってしまう、無気力で食事をとることもしない、などが挙げられます。

写真:岸
ただ、一時的な「風呂キャンセル」がセルフ・ネグレクトかというと、そうではありません。衛生に関する考え方は人それぞれですし、疲れて入浴したくない日は私にもあります(笑)。セルフ・ネグレクトとの境界線は、「今までできていたことが、できなくなる。その状態が続く」ところにあるんです。

 

何かを失うショックな出来事がセルフ・ネグレクトの引き金に

 

写真:島田
島田
今振り返れば、あれはセルフ・ネグレクトの入り口だったのかなと思うことが…。一昨年に父を亡くした時です。本当に悲しくて落ち込んで、毎日欠かさなかったスキンケアをする気力もない、日課の晩酌もできないという日が続きました。

写真:岸
そうでしたか…。喪失体験を伴うライフイベントは、セルフ・ネグレクトに陥るきっかけになりえます。家族や友達、ペットといった大切な存在を亡くすだけではなく、仕事を失う、病気等で健康な体を失うといったことも原因に挙げられますよ。

写真:清水
清水
心がショックを受けて、今までできたことができなくなると…。それって、誰しもがセルフ・ネグレクトの状態になる可能性がありますね。

写真:岸
そうなんです。でも島田さんのように、またある時点からご自身の習慣ができるようになれば大丈夫。できない状態が半年から1年以上続くようなら要注意です。

写真:島田
島田
私の場合はなんとか2週間ほどで立て直しました。ビューティディレクターという仕事柄、私がお手入れしないのはありえないですし、チームメンバーへの責任感を力に変えて、どうにか復活できた感じがしています。

 

ケアするコツは“変化”を自分に与えること

 

写真:清水
清水
なかなか復活できない場合は、どうしたらいいのでしょうか?

写真:岸
一つは、変化を取り入れること。セルフ・ネグレクトはだんだんと変化を受け入れるのが難しくなっていきます。極端な例ですが、例えばゴミ屋敷に住む人は「今の状態を変えたくない」んですよね。今の状態に安定があり、安心感があるので。

写真:清水
清水
なるほど、変わらないからこそ得られる安心感…。

写真:岸
そこで何か1つでも捨てて、その小さな変化を受け入れられたら進みやすくなります。ゴミ屋敷を例に挙げましたが、美容室に行って髪を切ってもらう、化粧品カウンターでリップを合わせてもらうなど、人の手を借りて変化を得る方法もいいでしょう。

 

写真:島田
島田
セルフ・ネグレクトかどうかは微妙なのですが、「何をしても綺麗になれない」とある時に諦めてしまって、それ以来メイクをしたことがないという80代のお客様が来店してくださったことがありました。「娘に言われて仕方なく口紅を買いに来たの」とのことでしたが、リップをつけさせてもらったところ、すごく喜んでくださって。

写真:清水
清水
“変化”で心が動いた瞬間ですね…!

写真:岸
いい実例ですね。もし人と会う気分でない時は、外に出てみるだけでもいいと思います。散歩したり、喫茶店でお茶したりして、一度自分を客観視できるような状態にするんです。それで家に戻った時に「おや?」と思ったところを、一つでもいいので変えてみましょう。

 

身近な人にセルフ・ネグレクト傾向が見られる時は…

写真:清水
清水
最後に、両親など身近な人がセルフ・ネグレクト傾向にある時はどうしたらよいのか、伺いたいです。

写真:岸
まず、「これじゃダメじゃない」と責めるような言葉を言わないこと。相手を否定するのではなく、「心配だ」というアプローチをとるのがいいですね。コミュニケーションが難しい場合、65歳以上の高齢者については地域包括支援センターに相談窓口がありますから、頼ってみるのも手だと思います。

写真:清水
清水
友人同士の距離感ではどうでしょうか。「相談に乗るよ」と声をかけるとか?

写真:岸
それだと「話さないと」と相手がプレッシャーを感じることもあるので、「お茶でもしよう」と外へ誘って、雑談しながら一緒に時間を過ごすだけでもいいと思いますよ。

写真:清水
清水
最初の声かけの仕方がカギですね。

写真:岸
セルフ・ネグレクトに至ってしまう前に、相談できる人がいるかというのはとても大事なことなんです。気にかけ合える関係性を日頃から築いておけるといいですね。

 

本日の学び

離れて暮らす両親が病気やケガをきっかけに無気力傾向になってしまわないか、日頃からとても心配しています。今回の相談室で、よかれと思ってとった行動や声掛けが、場合によっては逆効果と知れてよかったなと思いました。特に、岸先生が教えてくれた「ここにモノがあると危ないから、どかしておこうか?」といった回答例はすごく参考になりました。否定や命令ではなく、心配と寄り添いの気持ちで接していきたいです(清水)

次回の更新は6月10日(火)!今回も文末にアンケートがございますのでぜひご協力をお願いいたします♪

監修/岸 恵美子、島田久美子
編集/間野加菜代(Cumu)
イラスト/itoaya

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