
地球にさわりたい|なにげなWeekly
オルビス社員のひなたと靴下柄の相棒猫・くつしたさんの凸と凹な毎日。うっかり!が発生してちょっと残念な日だって角度を変えれば愛おしくなる。そんな瞬間を捉えた、ほぼノンフィクションなお話を、週替わりでお送りします。
プロフィール紹介
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ひなた(左)
オルビス社員歴いつの間にか5年目。くつしたさん曰く、「なんでも器用にこなせるのに、時々とんでもなく不器用な動きを見せる不思議なニンゲン。」家に着くとまっさきに靴下を脱いでしまう。くつしたさん(右)
靴下柄がチャームポイントなひなたの相棒猫。御年5歳。趣味はひなたの見守りとニンゲン観察。時折、達観したそぶりと鋭い考察を見せる。ひなたが脱ぎっぱなしにした靴下をときどき片づけてあげる。
地球にさわりたい
こんにちは。ひなたです。
旅をするとき、何を重視しますか?アクセス、観光スポット、グルメ、宿…全部バランスよく!という方もいるかもしれません。“年齢とともに花鳥風月の順で好きになる”と言ったのは誰だったか…まさに私もその道をたどっているような気がする今日この頃。日の出と日没をどこで見るかから旅のプランを練り始め、見たことのない地形に興奮し、知らない植物を写真におさめる。旅で重視するのはもっぱら「景色」になりつつあります。
先日は初めて鳥取砂丘へ行ってきました。さらさらの砂に足をとられながら見渡した水平線。すこんと気持ちよく晴れ渡った空と、想像していたよりずっと向こうまで広がる砂の世界。靴もくつしたも脱いで、素足を砂の中にもぐらせるとひんやり冷たい。地球にいる!地球にさわっている!という感じがして震えました。
数年前にインドの砂漠へ行ったことがあり、その時はあまりに暑くて太陽が沈んでからしか動けなかった ので(それでも満天の星の下で眠ったあの景色は一生忘れません)、今回はおひさまの下で砂の世界を楽しみ、そのままサンセットまで見届けました。夕焼けは大きくて美しいと思うほど、はやく沈むような気がしてしまうのはなぜでしょう。
普段の生活のなかでもこうやって、ゆっくり景色と向き合う時間がつくれないのかな~でも旅先だからこその特別感もあるよな~と考え込んだ帰り道。「せっかく地球に住んでいるんだから、もっと地球にさわりたい」と言ったら、一緒に行った妹には「宇宙人なの?」と言われました。
オルビス社員のひなたが、ほぼノンフィクションなお話を週替わりでお送りします。次回の更新は6月4日(水)。テーマは「魅惑の場所、スナック」です。
イラスト/タソカレー
編集/間野加菜代(Cumu)
文/神谷日向子
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